Crystal glaze 高品位ガラスボディコーティング GLASS BODY COAT

■基本成分及び原理

クリスタルグレーズ主成分は「パーヒドロポリシラザン(Perhydropolysilazane)」という独自物質が大気中の水分と反応してシリカガラスに転化する原理を利用しています。クリスタルグレーズは、主成分パーヒドロポリシラザン、有機溶媒、少量の触媒により構成されます。

パーヒドロポリシラザン(SiH2NH)は、Si(ケイ素)、N(窒素)、H(水素)の結合分子です。この分子が大気中に含まれるH2O(水分)によって加水分解することにより、N(窒素)はやがてNH3(アンモニア)へと変化し揮発します。この結合した分子が、Si(ケイ素)と水に含まれる酸素O2(酸素)となり、その結果シリカガラス《SiO2》となります!


■シリカへの硬化メカニズム

1、塗膜密度の変化

○塗布後常温5分くらいの放置で、有機溶剤を揮発させれば、その自己架橋性の強さから、即指触乾燥状態になります。

○その後、目には見えませんが、大気中の水分と猛烈な勢いで反応します。シリカガラスに転化するまでの時間は、気温や湿度などの環境に左右され、平均的な環境下では、約2週間で密度2.0の緻密なシリカフィルムとなります。

2、密着性

○クリスタルグレーズは非常に活性で、塗装成分のOH、COOHなどの官能基と化学結合すると同時に、アクリルやウレタンなどの樹脂と相溶するため、高い密着性が得られます。金属やセラミックスなどの最表面も同様にOHの存在により密着性が高く、樹脂に対しても、極性基の存在によりよく密着していると考えられます。


■膜の性能

□表面硬度

クリスタルグレーズの最大の特徴である防汚性は、それのもつ表面硬度に起因しています。自動車ボディにつく水垢のように、軟らかい塗装面には汚れが中に入ってとれなくなります。クリスタルグレーズによる薄いシリカガラス膜がこれをプロテクトします。

□親水性

親水性とは、物質の表面が水になじむ=濡れやすいということです。この性質を持つ表面は、雨や水洗いなどで、汚れが落ち易い状況を作り出します。親水性は通常、対水接触角でその程度を表し、塗料の業界では40°程度以下を親水性と呼んでいます。クリスタルグレーズの接触角は、反応促進剤の併用で、10~20°という高木親水性を、塗布後速やかに得ることができます。